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酒の湖、肉の森

アラサーなんちゃって起業家が起業・投資・女の子について語ります

東京カレンダーの拓哉へ。年収は高ければいいわけじゃないんだよ。

起業の話 投資の話

いつも楽しく拝読しております、「東京人生ゲーム」。

ベンチャー企業に役員として転職した拓哉ですが、現在の年収は1,200万円。賃料35万円の広尾のマンションに引っ越したそうです。

tokyo-calendar.jp

 

リスクを負ってベンチャーに転職し、4名だった会社を60名超えの規模まで大きくしたにも関わらず、役員報酬が年間1,200万円というのは不当に低い評価だと思いますが、今日の話は「年収は高ければ高いほどいいわけではない」という話です。

※この記事は、原作の細かな設定に口出しするのが目的ではありません。ケーススタディとして丁度よかったので、利用させて頂きました。

 

まず、拓哉の収入と賃料について整理します。

 

年収は1,200万円ですので、扶養なしとして社会保険料所得税を引くと、手取り年収はおよそ907万円になります。
広尾のマンションの賃料は月額35万円。年間にすると420万円です。高いですね。

 

907万円から420万円を支払うと、残るのは487万円
一見すると賃料が高額すぎるように見えますが、恋人(ほぼ婚約者?)の春香が半分弱を負担しているとのことなので、ここから200万円前後は戻ってくるようです。

 

図に表したものがこちらです。

f:id:yuto_h:20151214084254j:plain

春香と別れてしまったら、このマンションに住み続けるのは少し厳しいですね。無理ではないですが。

 

さて、同じところに住みながら、実際の負担をグッと減らす方法があります。
それは、会社でこのマンションを賃借して、社宅として利用することです。

 

  • ①まず、マンションを会社で賃借し、月額35万円、年間420万円を会社から支払います
  • ②これでは会社の利益が削られてしまうので、その分、拓哉の役員報酬を210万円ほど引き下げ、残りの210万円は月々に分けて拓哉から会社に入金させます※1

 

これだけで何が違うのでしょうか?

 

会社側としては、年間420万円を支払っていますが、その分、(拓哉の報酬の減額分)+(拓哉からの入金分)で、プラスマイナスゼロのように見えます。

けれども、拓哉の年収が1,200万円から990万円に下がっていますので、社会保険料の会社負担分が減ることになります。年間9万円強くらい、会社の負担は減ります。

 

一方、拓哉の家計がどう変わったかを整理しましょう。

 

年収990万円にはなりましたが、ここから社会保険料所得税を引くと、手取り年収はおよそ761万円
拓哉は、ここから年間210万円を社宅の使用料として会社に支払います。

 

すると…残りが551万円。あれ?なんか多くね?

 

グラフで比較すると、こうなります。

f:id:yuto_h:20151214084318j:plain

何が変わったか、一目瞭然ですね。社会保険料所得税が圧縮され、手取り収入が64万円も増えていますこれが節税ですね。

年収ばかり気にする方には目からウロコかもしれませんが、時には意図して年収(および課税所得)を抑えることが大事なんですね。

 

拓哉は年間64万円も、自由に使えるお金が増えました。
このお金で、春香に何かプレゼントするもよし、若い女の子のATMになるもよし。NISA枠で株買ってもよし。

 

これは決して無理なスキームではありません。実際に、僕もこの方法を利用して節税をしています。
拓哉は会社役員で重要なポジションについているので、社長のタケシに頼めば一発でしょう。

 

役員の立場でない一般の会社員なら何もできないのか?という声が聞こえてきそうですが、そんなことはありません。
要は「課税所得を減らすことを意識する」ことが重要です。

手っ取り早くできることは、誰かを扶養に取ることと、確定拠出年金を利用することです。

扶養に取るには同居していなくても大丈夫ですし、両親以外の親族でも大丈夫です。仕送りは必要ですが、その多寡は特に定められていないのでグレーです。

確定拠出年金は、掛け金全額が所得控除の対象になりますので、拠出した時点で含み益が出ているようなものです。また、個人事業主や会社役員であれば、似たような仕組みで「小規模企業共済」というものがあります。必ず活用しましょう

 

 

今のところイケイケの拓哉。

恋愛や美食もいいですが、こういう知識が身についているかどうかが30代後半~40代以降にかけて経済的な明暗を分けるでしょう。

拓哉については、上場前にストックオプションを得られず、東京で消耗するのをやめて高知に移住…というエンディングが見え隠れしてきましたが、その際の土地代くらいは貯蓄しておいていただきたいものです。

 

女性の皆さん、このような知識がしっかりしている人は、お金や税金について何も考えずに生活している人と比べて「生活力」が段違いだと思いませんか?

安定した基盤を持ち、知識と実行力を兼ね備えていれば「男としての魅力」につながるのではないでしょうか。

まあ、「Good Dad」としての魅力ですけどね。托卵されないか、あ~怖い怖い。

 

年収が上がったと喜び、お金について何も勉強せず、消費に多大な興味を持つ年収1,200万円の拓哉

一方、お金の知識を身に付け、意図的に年収を下げて手取り額を増やすことを実施している年収990万円の拓哉

 

何かと話題のキラキラ女子の皆さん、あなたならどちらの拓哉を選びますか?

 

 

 

※1

賃料の半額分だけを拓哉負担にするのは、そうしないと「みなし給与」となってしまい、年収を下げることができないからです。

あいにく役員に対して社宅として賃貸マンションを貸し出す場合、賃料の半額は個人負担にしないと認められません(本当は、もっと細かなルールがあります)。